
2025年2月23日、学園都市センターで八王子国際協会主催の『多文化防災研修』というイベントが行われました。在日外国人にとって災害に関する言葉・用語は難解なものばかり。八王子市には約1万人の外国人が暮らしています。
外国人とともに防災研修
この研修会は、災害時に向けて、日本人も外国人も一緒に防災訓練をしようと、一昨年から年に一度、行っています。今回のテーマは、「やさしい日本語で、AEDと防災マークについて学ぼう」。

やさしい日本語
まず、外国人にもわかるように、難しい言葉を簡単に言い換える練習を行いました。講師は「Kokohanaやさしい日本語でつながる八王子の会」の松原さん。やさしい日本語のポイントを教えてもらった後、日本人の参加者は、各グループに参加している外国人に、災害時の言葉を説明しました。
例えば、「避難して」を「逃げて」、「復旧の見込みなし」を「いつ使えるかわかりません」など。参加者は「日本語なのに難しい」と唸りながら説明していました。
AEDの使い方
AEDは、日本応急手当普及員協議会から、現役大学生の講師が参加してくれ、1人ずつ丁寧に使い方を教えてくれました。「意外と力が必要。救急車が到着するまで一人で胸骨圧迫を続けるのは難しい」という感想が多く、みんながAEDの使い方を知っておく必要性を再認識しました。
「女性や子どもにはどうするの?水に濡れていたらどうするの?」など、外国人からもたくさんの質問が出て、みんなで答えを共有しました。

防災マーク
後半は、会場であるオクトーレ11階と12階にある防災マークを、グループごとに歩いて探しました。意外と知らないマークやボタンが多く、まるで宝探しのように楽しんでいる参加者の様子が印象的です。「排煙ボタン。これは、煙が広がるのを止めるために押します」など、1つ1つ確認しました。
終了後、「もっと違う講座を想像していた。外国人との交流がとても楽しかった」という日本人参加者の感想や「母国でAEDの体験をしたことがあるが、日本語で学ぶことができて良かった。日本人の皆さんが親切に教えてくれて、嬉しかった」と外国人参加者。
主催の国際協会理事の宮武さんは「やさしい日本語で日常的にコミュニケーションをとっていれば、災害時も安心して声を掛け合えると思う。これからも日本人に呼びかけていきたい」と。この記事は主催者からの情報・写真を編集局でまとめたものです。(編集局)

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