
少子高齢化や交通事故といった地域課題に対し、注目されるのが自動運転バス。東京たま未来メッセで開催された『令和6年度中小企業支援セミナーシリーズ第3回』では、株式会社マクニカが全国で進める自動運転レベル4実装と地域づくりのリアルを語りました。
東京たま未来メッセで産業支援セミナー
2025年2月19日、東京たま未来メッセで令和6年度中小企業支援セミナーシリーズの第3回が開催されました。多摩地域の産業支援推進の一環として、さまざまな事業者が直面する課題の解決につながるテーマを取り上げ、セミナーを実施しています。

今回のセミナーテーマは『自動運転バスを活用した地域交通への取り組みとまちづくりへの貢献』です。少子高齢化による交通課題の解決に向け、マクニカが取り組む自動運転バスの実装と技術、レベル4の実証、まちづくりへの展望について紹介するセミナーです。

マクニカってどんな会社?
今回のセミナーでお話ししてくれたのは、マクニカの谷口竣一さんと福田泰之さんです。「マクニカってどんな会社?」と思われた方もいるかもしれません。

実はマクニカ、2024年のパリオリンピック期間中にテレビCMを流していたんです。セミナー当日もこのCMが流れました。CMでは、「先端技術をみんなのものに。」というスローガンと、「タネまく、マクニカ」というキャッチフレーズを使って、最先端の技術を世の中に広めていく姿勢をアピールしていました。
この「先端技術」の中のひとつが、自動運転。マクニカは、自動運転の実証車両の開発支援から、ハード・ソフトの提案、AIの構築やクラウドとの連携、セキュリティまで、幅広く対応している会社です。

自動運転の仕組み
「自動運転って人が運転でやっている『認知』『判断』『制御』っていう流れを、機械が代わりにやってくれる仕組みです」と分かりやすく説明してくれました。ですが、実は、これがなかなか難しいそうです。特に「制御」の部分。人が自然にやっている運転って、けっこう曖昧な判断や感覚で成り立ってるので、それを再現するのが大変とのこと。
しかも乗り心地って人によって感じ方も違います。マクニカでは、オープンソースのシステムや独自のサポートツール、AIなんかを使って、こうした人間らしい運転に近づけるための工夫をしています。

自動運転のレベル
最近、CMとかでも「自動運転レベル◯」なんて聞いたことある人も多いんじゃないでしょうか? 自動運転には「レベル0~5」まであって、進化の段階が決まってます。 ざっくりまとめると…
レベル0:自動化なし
レベル1:車間距離を保ったり、車線をキープしたりする「ちょっと便利な運転支援」
レベル2:いくつかの運転支援を同時に使える状態(ただしドライバーは必要)
レベル3:高速道路など条件付きでハンズオフOK。システムがメインで運転。
レベル4:特定の場所・条件下であれば完全自動。運転手がいなくても走れる!
レベル5:どこでもいつでも完全自動。これはまだ先になりそうです。
マクニカは今、このレベル4の実現を目指して実証実験に取り組んでいます。

リーディングカンパニーと協力タッグ
マクニカは、フランスのNavya Mobility(ナヴィア・モビリティ)という会社とパートナーシップを組んでいます。ここは、自動運転専用のEVバスを作っている会社で、すでに世界26カ国で200台以上の実績があるんですって!
2024年には、マクニカとNTT西日本がNavyaに出資して、なんと完全子会社化。国内での自動運転サービスの本格展開を目指してタッグを組んでいます。 例えば茨城県常陸太田市では、Navya製のEVバスが定常運行をスタート。将来的にはレベル4運行を視野に入れて、どんどん実用化が進んでいるそうです。

自動運転システムを支える頭脳
『everfleet(エバーフリート)』というのが、マクニカが開発した遠隔運行管理システムです。これがまたすごくて、車の位置情報やスピード、カメラの映像、バッテリー残量まで、いろんなデータをまとめて見られるんです。 さらに、信号機などのインフラと連携して、遠隔から車両の監視や管理ができてしまいます。これによって、安全で効率的なモビリティサービスの提供が可能になります。

様々な実証実験
マクニカは全国で自動運転の実証実験を行っています。茨城県常陸太田市では、2023年2月からEVバスの運行をスタート。買い物エリアなどを結ぶルートで、高齢者の移動をサポートしながら、地域の交通をより良くしようと取り組んでいます。
佐賀県嬉野市では、2023年秋に温泉街と駅をつなぐルートで実験を実施。レベル2の自動運転バスを使って、地域の反応や運行上の課題をチェックしました。さらに2024年には夜間運行にもチャレンジし、安全性や利用のニーズも探っています。

自動運転+αの取り組み
「自動運転の車を走らせるだけで終わってはだめ」という考えが早くも生まれてきているそうです。やっぱり地域のまちづくりや観光と組み合わせてこそ、本当の価値が生まれます。例えば、自動運転バスとヘルスケア、自動運転と温泉、自動運転と雪国での生活支援、自動運転+MaaSで街のにぎわいを作る…みたいな発想です。
ちなみに、自動運転バスってスピードは遅いけど、ゆっくり走るからこそ「街の小さな魅力」に気づけるっていう良さもあるんです。

「導入コストはどれくらいかかるのか?採算は合うのか?」など熱心な参加者から厳しい質問もあり、活気に溢れていました。広告収益をどう生み出すか、継続的な収入をどう作るかといった工夫が今後ますます大事になってきます。

セミナー内容はグラレコで記録
グラフィックレコーディング(通称グラレコ)とは、会議や講演などの内容をリアルタイムでイラストや図解を使って「見える化」する手法です。東京たま未来メッセではこのグラレコを積極的に導入しているそうです。今回のセミナーもグラレコで記録していました!担当は山内 建さんです。

話の要点や構造を視覚的に整理することで、情報が記憶に残りやすく、理解も深まります。視覚に訴えることで共感や関心を高める効果もあるそうです。どうですか?セミナー内容が一目瞭然ですよね!
東京たま未来メッセでは、令和6年度の中小企業セミナー全8回の開催を終え、現在、庁舎・会議室棟3階ホワイエにて、各回の内容をまとめたグラレコをパネル展示中です(4月中旬まで)。テーマや議論の要点がひと目でわかる内容となっていますので、ぜひご覧ください。

今後も新たなテーマで中小企業支援セミナーを開催予定です。どなたでも参加できますので、興味のある方は東京たま未来メッセのホームページをぜひチェックしてみてください。

自動運転バスが単なる「移動手段」ではなく、地域の魅力を再発見し、人と街をつなぐきっかけになっているのが印象的でした。『マクニカ』の取り組みは、技術の進化だけでなく、暮らしの未来をつくる一歩。自動運転がもっと身近になる日が楽しみです!
東京たま未来メッセ (東京都立多摩産業交流センター)
- 住所
- 東京都八王子市明神町3-19-2
- アクセス
- 八王子駅北口 徒歩5分
京王八王子 徒歩2分 - 電話
- 042-697-0802
- Webサイト
- https://www.tamaskc.metro.tokyo.lg.jp/
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