皆さんこんにちは!
その昔、台湾から入ってきたバナナを、黄色く熟成させる大きな倉庫。
それを『室』と言いました。
横山町の『フルーツつねかわ』さんには、その室が昭和時代まであったのです。
専門店で買うバナナは格別です
昭和3年、この店の初代、恒川信義さんは、横浜からこの八王子にたどり着き、ある果物屋さんを目にします。
「バナナの色が悪い!おれならもっといい色付けをする!」
それで、横山町にバナナを熟成させる倉庫を建て、『恒川バナナ』を開業しました。
さて『色付け』とはなんでしょう。
今も昔も、バナナは害虫の侵入や病気を防ぐため、青いままで日本に入ってきます。
そして恒川さんのような加工業者の室で、追熟を施し出荷にちょうど良い色にしてから市場に出されるのです。
これを『色付け』といいます。
恒川さんは、創業時から、バナナの輸入加工販売まで通して行ってきました。
一時は、バナナ園 (台湾) の経営もしていたというから、驚きです。
時を経て、『恒川バナナ』は『フルーツつねかわ』となり、フルーツ全般を扱う店に。
室も今は、片倉町に移し、横山町の甲州街道沿いでは、様々なフルーツを販売しています。
3代目はデイ幸子さん。アメリカ人の旦那様がいるので、この名前ですが、元の名前は恒川さん。
一人娘だった2代目の母親恒川トミ子さんと白いスピッツたちとお店の看板を守っています。
2代目の恒川トミ子さんと3代目のデイ幸子さん
バナナブームで脚光
昭和30年代まで、バナナは高級品でした。
サラリーマンの平均月給が1万円くらいの時代に、約6本で250円くらいしたそうです。
輸入が自由化される昭和38年まではそのくらいだったといいますから、今のマスクメロンくらいの高級品だったのでしょう。
ご存じの通り、それからバナナは年々リーズナブルな果物になったわけですが、今から20年くらい前の『バナナダイエットブーム』で再び脚光を浴びます。
「そのころはすごかったですよ、バナナが売れて売れて」(デイさん)。
今でも、バナナはダイエット食として人々の頭にインプットされているので、安定した人気があるそうです。
台湾バナナは、春のお彼岸から7月中旬まで。エクアドル産は年間を通して販売
最近の傾向として、昔は『スィートスポット』『シュガースポット』と言われる『黒い斑点が出ているくらいの』熟成したものが好まれましたが、今は給食で青いバナナが出続けたこともあり、「青くて硬いバナナを好む人が増えたんです」(デイさん)。
同店では、初夏の一時期は、台湾バナナ、年間を通しては、無農薬エクアドルバナナを扱っています。
よく台湾バナナがおいしいと言われますが、「台湾のおいしい苗をエクアドルで育てるようになり、今のエクアドルバナナは優秀です」(デイさん)。
スーパーで『安いバナナ』を買うのもいいけど、たまにはこんな専門店のバナナはいかがでしょう。
お祭りで人気のチョコレートバナナ用のバナナ、お菓子製造用のバナナなどの大量注文も可能。
もちろん、他の果物も多種扱っていて、予算に応じてデイさんが配達をしてくれます。(取材:高田)
季節の果物がたくさん。贈物にもきれいにラッピングしてくれます
地域情報紙 よみっこ
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フルーツつねかわ
- 住所
- 東京都八王子市横山町19-3
- アクセス
- 八王子駅北口 徒歩8分
- 営業時間
- 10:00~18:30
- 定休日
- 水曜日
- 電話
- 042-642-0626
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